
千葉県野田市の研究施設で、事務所まわりの床改修と流し裏の壁仕上げを行いました。研究施設として使い始める前に、古く傷んだ床をきれいにし、流し台を撤去したあとの壁も整えたいとのご要望です。
床は既存のタイルと長尺シートを撤去し、古い接着剤をケレンしてから下地を調整しました。仕上げには東リNSシート(厚み2.0mm)を使用し、継ぎ目を熱溶接しています。流し裏にはアイカ セラールを貼り、約3日で施工しました。
ご依頼内容と施工概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 地域 | 千葉県野田市 |
| 建物・場所 | 研究施設の事務所 |
| 工事種別 | 内装工事(床 長尺シート張り替え、キッチンパネル貼り) |
| 工期 | 約3日(キッチンパネル貼りを含む) |
| 使用材料 | 東リ NSシート(厚み2.0mm)、アイカ セラール |
| ご要望 | 研究施設として使い始める前に、古く傷んだ事務所の床と、流し台撤去後の汚れた壁を整えたい |
主な工事内容
・既存床材(タイル・長尺シート)の撤去
・残った接着剤のケレン・清掃
・下地調整材による不陸調整
・東リNSシート(厚み2.0mm)の施工
・シート継ぎ目の熱溶接と出入口見切りの端末シール
・ソフト巾木の貼り替え
・流し裏へのアイカ セラール施工
施工前後と工事の様子
事務室の床を長尺シートへ張り替え
施工前

施工後

施工前の事務室には、こげ茶色の床材が敷かれていました。既存の床はタイルや長尺シートが何層にも重なり、ところどころに浮きや剥がれが出ていたため、そのまま上へ重ねて仕上げる方法は採りませんでした。
既存床材をすべて撤去し、残った接着剤をケレンして床面を清掃しました。さらに下地調整材を全面へ塗って凸凹をならし、乾燥させてから東リNSシート(厚み2.0mm)を施工しています。シートの継ぎ目は熱溶接し、出入口の見切りには端末シールを入れました。
完成後は床をグレーで統一し、白い壁や明るい天井とつながるすっきりした事務室になりました。こげ茶色だった床が明るい色調へ変わり、研究施設として使い始めるための執務空間に清潔感が生まれています。
奥の部屋も床色をそろえて改修
施工前

施工後

奥の部屋には緑系の床タイルが敷かれ、床面には汚れや変色、線状の傷みが広がっていました。部分補修では新旧の床が混在するため、既存の床材を撤去し、部屋全体を一続きの仕上げへ改修しています。
床材を剥がしたあとは、下地に残る接着剤や凹凸を処理しました。下地調整材で床面をならしてからグレーの長尺シートを貼り、事務室と色調をそろえています。長尺シートには幅があるため、必要な継ぎ目は熱溶接で納め、周囲のソフト巾木も貼り替えました。
完成後は緑系のタイル目地や色むらがなくなり、床面が落ち着いたグレーでまとまりました。白い壁と黒系の巾木との境界も明確になり、隣接する部屋とつながりのある、明るく整った空間に仕上がっています。
流し台撤去後の壁をキッチンパネルで整備
施工前

施工後

流し台を撤去したあとの窓下には、以前の仕上げや接着跡、下地の剥がれが残り、一部に汚れやカビもありました。今回は床の張り替えとあわせ、この壁面も改修範囲に含めました。
既存の配管位置を残しながら、流し台の背面にあたる範囲へアイカ セラールを貼りました。白い面材で窓下を連続して仕上げ、壁に残っていた複数の下地や跡を覆っています。床側も既存材を撤去し、グレーの長尺シートと黒系の巾木で納めました。
施工後は白い壁面材とグレーの床がつながり、窓下の壁面がすっきり整いました。白い面材は周囲の壁にもなじんでいます。セラールのお手入れは、メーカー案内に沿って柔らかい布や中性洗剤を使い、最後に水分を残さない方法が基本です。
仕上がりを支える床の下地処理工程
接着剤除去

下地調整

既存床材を撤去しただけでは、床面に古い接着剤や細かな凹凸が残ります。今回は残留物をケレンで削り、清掃してから下地調整材を全面へ塗りました。
コテで床面をならし、送風機を使って乾燥させてから長尺シートの施工へ進んでいます。完成後には隠れる工程ですが、下地の凹凸を仕上げへ響かせないために必要な大切な作業です。
施工担当者より
今回は、研究施設として使われる建物の事務所まわりを改修しました。床だけでなく、流し台を撤去したあとの壁も同じ工期の中で整えています。
既存の床はタイルや長尺シートが重なり、浮きや剥がれも出ていました。新しいシートを上から重ねるのではなく、既存材を撤去して古い接着剤をケレンし、下地調整材で凸凹をならしています。送風機で乾燥させてから仕上げへ進みました。
長尺シートは東リNSシートの厚み2.0mmを使用しました。必要な継ぎ目には溶接棒を使って熱溶接を行い、出入口の見切りは端末シールで納めています。流し裏にはアイカ セラールを貼り、床と壁をまとめて改修しました。
完成後はグレーの床と白い壁面材で全体が明るくまとまりました。床張り替えと壁面の部分改修を一緒に進めたい場合も、既存の状態を確認して施工範囲をご提案します。
お客様の声
古く傷んでいた床を、研究施設として使い始める前にきれいに整えたいと考えていました。床全体が明るいグレーでまとまり、流し台を外したあとの壁も白いパネルで整ったので、事務所全体に清潔感が出ました。
事例から学ぶコラム|事務所の床改修を計画するときのコツ
床材は名称だけでなく、使い方から選ぶ
事務所や研究施設の床を改修するときは、色柄だけでなく、歩行量、台車や椅子の使用、水や汚れが持ち込まれる場所、日常の清掃方法まで施工店へ伝えることが大切です。同じ長尺シートでも製品ごとに想定用途や施工方法が異なるため、建物の使い方と下地の状態を合わせて選びます。今回の事例では東リNSシートの厚み2.0mmを施工しました。個別の機能は品番や仕様によって異なるため、必要な性能がある場合は製品仕様書まで確認します。現在困っている傷み方と、改修後に床をどう使うかを整理しておくと選定しやすくなります。
新しい床材を貼る前の下地が仕上がりを左右する
古い床材を剥がすと、接着剤、段差、欠けなどが残ることがあります。その上へ新しいシートを貼れば、下地の凹凸が仕上げに響くおそれがあります。東リの施工資料でも、下地は平滑で湿気がなく、凹凸があればケレンや補修材で処理し、ほこりやごみを除去することが施工条件として示されています。今回の工事では、重なっていたタイルと長尺シートを撤去し、接着剤をケレンしました。その後、下地調整材をコテで全面に塗り、送風機で乾燥させてから次の工程へ進んでいます。下地水分の確認方法や必要な工法は現場条件で変わるため、施工前に施工店へ確認することが大切です。
継ぎ目の納め方と利用再開時期を確認する
シート床は部屋の幅や形状によって継ぎ目が生じます。東リの施工マニュアルでは、継ぎ目から水分などが下地へ回るのを抑える方法として継目処理が示され、床材の種類や用途に応じた施工が求められています。今回の工事では継ぎ目を熱溶接し、出入口には端末シールを施工しました。ただし、これだけで床全体への水の回り込みを防げると保証するものではありません。工事日数は約3日ですが、施工完了と利用再開の時刻が同じとは限りません。接着剤や継目処理材には養生が必要なため、机・椅子・台車を戻す時期や清掃を始める時期は、使用材料と現場条件に応じて施工店へ確認してください。
床とキッチンパネルは適した方法で手入れする
改修後の床を保つには、砂やほこりをためず、汚れの種類と製品に合う方法で清掃します。東リのNSシート向け案内では、まず砂やほこりを除去し、取れにくい日常汚れには指定の希釈率を守って中性洗剤などを使い、洗浄後は十分にすすいで乾燥させるよう案内しています。洗剤やワックスの可否は品番や使用場所で異なるため、一律に決めず納入品の資料を確認します。アイカ工業はセラールについて、柔らかい布と中性洗剤で汚れを拭き、水拭き後に乾いた布で水分を除く方法を案内しています。研磨剤入り洗剤や硬い清掃具は避け、床と壁で道具を使い分けると傷を防ぎやすくなります。
事務所の床張り替えや、流し台まわりの壁改修をご検討の際は、現在の傷みや利用開始の予定も含めてご相談ください。竹山美装へのお問い合わせはこちら。
