■地域
埼玉県三郷市
■費用
総額:85万円(税込)
(開口部拡張工事+冷蔵室用スチールドア交換一式)
■工期
2日間
■工事内容/内訳
工場の冷蔵室のフォークリフトで荷物を出し入れするドアを拡張してドアを交換しました。
■ご提案内容
・開口部の拡張
既存開口を左右150 mmずつ拡げ、幅を約1.3倍にし接触事故を防ぎ、スムーズに通過!
・既存ガード再利用
切断・延長溶接して転用し、コスト圧縮&産廃量削減に。
■ご要望・お悩み
今の出入り口のドアの開閉がしずらくなったのでドアを交換したいとの事でした。現地を確認させていただくと開閉不良の原因は現状の入口の狭さにある事が分かりました。フォークリフトで荷物を出し入れするのですが、出入口が狭いので慎重に作業してもフォークリフトが当たってしまう時があり、その為ドアが歪み開閉しずらくなってしまう事になります。ですのでドアの交換だけではまた同じ事になるのでドアの拡張も提案させて頂きました。
■施工担当者のコメント
業務改善には、今の使いにくさを改善する改修工事も役にたつんだな!と思いました。使いにくさを使いやすくすることで作業員の方の負担とストレスを減らし生産性の向上に繋がります。“壊れたら取り替える”ではなく、“なぜ壊れたか”を突き止めることが真の改善につながります。開口部を広げたことで作業ストレスが減り、安全性も向上。改めて“修繕=業務改善”だと実感しました。
■お客様の声
とても使いやすくなった!現場の作業員からも「フォークリフトの作業がとてもしやすく今までより作業が早くなりました!」と言われたと作業員の方からも喜びの声を頂きました。
■ 一工夫で差がつく!冷蔵室ドア拡張&交換工事のコツ
開口幅を決める際の「荷姿に三百ミリを加える」という基準は、経験則ではなく統計データに基づく安全余裕です。標準パレットの幅にフォークリフトの左右ブレ幅や床面の段差による荷の傾きを加味し、さらに作業者の認知反応時間を補正すると、左右それぞれ百五十ミリのクリアランスを確保することが最も合理的だと分かります。この余裕を設ければ、パレットが扉枠に接触する事故がほぼ発生せず、扉の再変形による緊急修繕費を長期的に抑えられます。
冷蔵室の扉は断熱性能と耐衝撃性を両立させることで寿命が延びます。厚さ八十ミリのウレタンを充填したスチールパネルは表面硬度が高く、低温環境でも膨張収縮が小さいため、扉枠との気密を維持しやすい構造です。三次元調整ヒンジを組み合わせれば重量扉でも垂れ下がりを補正でき、気密パッキンの劣化も遅れます。その結果、庫内温度が安定し、年間の電力消費は数パーセント削減され、結露や霜付きによる開閉不良も防げます。
扉を守るガードは、衝撃を受けて損傷しても交換しやすい「サクリファイシャル部材」として設計すると経済的です。扉面より前に突出させた鋼管やバンパーで衝突エネルギーを先に吸収し、固定はボルト止めにしておくと、万が一の損傷でもガードだけを短時間で取り替えられます。床への固定には引抜き耐力を計算したあと施工アンカーを使用し、コンクリートの破損を防ぎながらガード交換の所要時間を数時間に抑えます。
工期を短縮するには、現場での作業を極力減らし、プレハブ化とクイック組立に徹する段取りが不可欠です。レーザースキャンで開口寸法を取得し、扉と枠を工場でフル加工してから搬入すれば、現場では主にボルト締結とシール処理だけで済みます。冷蔵室は在庫を外へ出せないことが多いため、稼働が落ち着く夜間や休日初日に施工を行い、仮設シートとスポットクーラーで庫内温度を一度程度に保ったまま作業を完了させる計画が効果的です。
費用面では、設備更新の補助金や税制優遇を利用することで実質負担を抑えられます。経済産業省の省エネ補助金は既存設備より一割以上の電力削減を証明できれば工事費の二分の一が交付対象となる場合があります。埼玉県の設備投資支援制度でも、CO₂排出量削減や安全対策を目的とした改修費の三分の一が補助されることがあります。さらに、先端設備等導入計画を策定すれば、取得した設備の固定資産税が三年間減免される特例を受けられます。ただし、これらの制度は契約や着工の前に申請しなければならないため、計画段階で施工会社と税理士を交えて制度適合を確認し、工程表と申請期限を連動させておくことが重要です。