現場を確認した際、既存の土留めが途中で途切れている理由を丁寧に調査し、まずはその原因を正確に把握することから作業を始めました。既設構造の高さや勾配、基礎の深さを細かく測定し、新設部分が違和感なく接続されるよう、数ミリ単位の調整を重ねています。工場敷地という性質上、地中には給排水管や電線などの埋設物が通っている可能性があるため、重機だけに頼らず、スコップや手掘りによる慎重な掘削を行いました。現場の安全を最優先に、周囲への振動や騒音にも配慮しながら作業を進めた結果、埋設物への干渉はなく、計画どおりに基礎を形成することができました。基礎づくりの段階では、気温や湿度の変化を考慮し、モルタルの配合や硬化時間を調整するなど、細部まで品質管理を徹底しています。また、既存ブロックとの接続部では、目地のラインや仕上げの色味を既設に合わせ、施工後に継ぎ目が目立たないように工夫しました。竹山美装では、こうした細やかな対応を積み重ねることで、たとえ延長部分であっても最初からそこにあったような自然な仕上がりを実現しています。小規模な補修や部分的な工事であっても、手を抜かず、長期的な耐久性と美観の維持を最優先に考える姿勢が私たちの仕事の基本です。
小規模な依頼にもかかわらず、最初の調査から最後の清掃までとても丁寧でした。配管の可能性についても慎重に対応していただき、完成後の仕上がりもとても自然で、最初からあったように馴染んでいます。雨の日も安心できるようになりました。
上記の赤枠の部分の土留めがないから延長希望を頂きました。現場の様子を確認すると、既存の土留めが途中で途切れた状態となっており、その先の敷地には砕石が敷かれているだけで、地盤を押さえる構造が存在していませんでした。周囲の地形を見てもわかるように、上部のスペースと下段の敷地との間にはわずかな高低差があり、雨が降るたびに上側の土が下に流れ出してしまう危険性がありました。特に赤枠で囲まれた部分は、既存のコンクリート階段や配管設備にも近接しており、排水経路や埋設物の影響が考えられるため、単純な延長施工では対応が難しい状況でした。また、土留めが中途半端な位置で終わっている理由として、以前の施工時に配管を避けて工事が止められた可能性もあり、実際の掘削時には慎重な確認が求められました。こうした条件の中で、竹山美装では周囲構造物との位置関係や勾配を正確に測定し、安全かつ機能的に延長できるよう、施工前の段階で綿密な計画を立てています。このように、現場調査の段階から原因を丁寧に探り、最適な施工方法を見極める姿勢こそが、仕上がりの精度と耐久性に直結する大切な工程となります。
掘削工事では、まず既存の地盤の状態を確認しながら慎重に作業を進めました。今回は工場敷地内ということもあり、地中には電気や給排水などの埋設物が存在する可能性があるため、重機での一気掘りは避け、最初は人力で丁寧に地盤を掘り下げていきました。表層の砂利層を取り除いた後は、締まり具合や湿度を見極めながら層ごとの土質を確認し、強度と排水性のバランスが取れた状態を保つよう注意を払いました。掘削深さは既設の土留めブロックに合わせ、後の基礎工事で水平が崩れないよう、レーザー測量機を用いてミリ単位で調整を行いました。作業中は側面の土が崩れないように補助板を設置し、作業員の安全を確保しています。結果として、地中に埋設物や障害物はなく、計画どおりの深さと形状で掘削を完了することができました。竹山美装では、こうした掘削段階での丁寧な確認と精度管理を重視しており、後工程の基礎形成やブロック積みが確実に進められるよう、最初の段階から精密な施工を徹底しています。
基礎作りの工程では、構造全体の強度と安定性を左右する最も重要な段階として、徹底した精度管理のもとで作業を行いました。まず掘削後の地盤を十分に転圧し、沈下や歪みの発生を防ぐために下地を均一に整えます。その上で、水平器やレーザー測量機を使用して基礎の高さを細かく調整し、既存の土留めブロックとの接続位置をミリ単位で合わせました。基礎コンクリートを打設する際には、鉄筋を正確に配置して耐荷重性を確保し、モルタルを均一に流し込むことで、気泡や空隙が生じないよう丁寧に施工を進めました。特に今回は、既存構造物との取り合い部分にわずかな勾配差があったため、モルタルの配合や硬化時間を現場の温度・湿度に合わせて微調整し、ひび割れ防止と密着性の向上を図っています。さらに、硬化過程では急激な乾燥を防ぐために散水養生を行い、強度を均一に高めました。基礎が完成した時点で改めて水平と直線の精度を確認し、ブロック積みの土台として理想的な状態を確保しています。竹山美装では、このように基礎の段階から仕上がりまでを見据えた施工を行うことで、長期にわたり安定した構造を維持できるよう細部までこだわった工事を行っています。
ブロック積み工事では、先に打設した基礎の水平精度を確認したうえで、ブロックの一段目を慎重に据え付けるところから作業を始めました。最初の一段は全体の仕上がりを左右するため、糸を張って通りを確認し、わずかなずれも許さない姿勢で位置を決定しています。ブロックの接合部には適正な厚みのモルタルを均一に敷き、気泡が入らないよう圧をかけながら密着させることで、強度と耐久性を高めました。縦筋の通りや鉄筋の固定も同時に行い、構造的に一体化するよう調整しています。特に今回は、既存ブロックとの接続部分で高さや角度の違いが生じやすいため、段ごとに水平器を使用し、全体の勾配と直線性を丁寧に確認しました。モルタルが硬化するまでの間も、ブロックの動きを抑えるためにしっかりと養生し、翌日以降の積み重ね作業に支障が出ないよう管理を徹底しています。竹山美装では、このように見えない部分にも妥協せず、長期にわたって歪みや亀裂の出ない構造を実現するため、職人一人ひとりが丁寧な手作業を積み重ねています。その結果、仕上がりは既存の構造物と自然に一体化し、後付けとは思えないほど精度の高い美しいラインを形成することができました。
埋め戻し工事では、ブロック積みが完了した後の構造の安定性を確保するために、裏込め部分へ丁寧に土を戻していきました。まず、基礎とブロックの接合部を再確認し、隙間に砕石を敷き詰めて転圧を行い、排水性と強度を両立させました。その上で、良質な土を少しずつ層ごとに投入し、一定の厚みごとにプレートランマーを用いて均等に締め固めることで、後の沈下を防止しています。単に土を埋めるのではなく、層ごとの締固め密度を確認しながら進めることで、土圧によるブロックの変形や膨らみを防ぎ、長期的に安定した構造を維持できるよう工夫しました。また、排水経路の確保にも配慮し、雨水が滞留しないように微妙な勾配を設けています。施工完了後には全体の高さと水平を再確認し、上面の整地を丁寧に行うことで、美観と機能性の両方を兼ね備えた仕上がりに仕上げました。竹山美装では、こうした見えない部分の工程こそ最も重要と考え、将来的な沈下や水はけの不具合が発生しないよう、細部にまで気を配った施工を徹底しています。
砕石仕上げ工事では、埋め戻し後の地盤を整えたうえで、適切な厚みに砕石を敷き込み、均一な仕上がりを目指しました。まず、地表面の高さを既存の敷地や隣接部分と正確に合わせるためにレベルを計測し、敷き均しの基準を設定します。使用した砕石は粒径を選定し、締固め後も沈下や浮きが生じにくいものを採用しました。敷き込みは一度に大量に行わず、層を分けて少しずつ均一に広げ、プレートコンパクターで複数回にわたって転圧することで、安定した地盤を形成しています。転圧の際には、砕石の粒同士がかみ合うように締め固め、表面の密度を高めて強度を確保しました。また、排水性を意識して微妙な勾配を調整し、雨天時にも水が滞留しないよう施工しています。最終的には全体の高さ、平滑さ、勾配を再確認し、仕上げ後も見た目が整いながら機能的にも優れた状態を実現しました。竹山美装では、こうした仕上げ工程においても「見た目の美しさ」と「長期的な耐久性」の両方を重視しており、工場のような高い使用頻度の環境でも長く安定して維持できる施工品質を徹底しています。
施工前は、敷地の一部に土留めが設置されておらず、上部の地盤が雨水によって流れ出してしまう状態でした。とくに階段や配管が交差する周辺では、地盤が不安定になっており、排水の流れにも乱れが生じていました。その結果、雨天時には土砂の流出や地面のえぐれが見られ、見た目の問題だけでなく、構造的にもリスクを抱えた状態でした。施工後は、既存のブロックラインに合わせて新たに土留めを延長し、全体の高さと勾配を揃えることで、連続性のある美しい仕上がりとなりました。ブロックの目地や接合部は丁寧に仕上げられ、既設部分との境目が分からないほど自然に馴染んでいます。加えて、裏込め土と砕石による地盤の補強により、雨水が滞留せずスムーズに排水される構造となり、以前のような浸食の心配もなくなりました。見た目の印象も大きく改善され、整然としたラインが工場敷地全体の景観を引き締めています。機能面でも安全性・耐久性が高まり、日常的な維持管理が容易になったことで、今後長期にわたり安定した環境を維持できる仕上がりとなりました。
施工前の状態では、階段の両側に十分な土留め構造がなく、踏面付近の土が雨水によって徐々に流れ出しており、階段脇の地盤が不安定になっていました。特に左側は砕石がそのまま露出しており、階段を利用するたびに足元が崩れやすく、安全性にも不安がある状況でした。周囲の高さも揃っておらず、全体として統一感に欠けた印象を与えていました。施工後は、階段の側面に合わせて新たにブロック土留めを延長し、段差の際に土圧がかからないよう安定構造を形成しました。ブロックは既存の階段の高さや角度に正確に合わせて積み上げられ、見た目にも自然に溶け込んだ仕上がりとなっています。さらに、階段周囲には砕石層を整備して排水性を高め、雨水が階段下に溜まらないよう設計されています。これにより、通行時の安全性が向上するとともに、構造全体が長期的に保たれる強度を確保しました。施工後は、機能性・耐久性・景観のいずれも向上し、工場敷地内の動線として安心して使用できる状態に仕上がっています。
土留めの延長工事では、既存構造との一体感と耐久性を両立させることが最も重要です。まず着手前には、既存の土留めブロックの高さ・勾配・基礎深さを正確に測定し、現状を忠実に再現できる計画を立てる必要があります。既設部分との接続箇所は、見た目の連続性だけでなく、構造的にも強固に一体化させなければ、数年後に段差や亀裂が生じる原因になります。そのため、目地や鉄筋の位置を慎重に合わせ、既設の基礎構造との一体化を意識した施工を行うことが肝心です。また、延長部の掘削時には、以前の工事で埋設配管や構造物が残されている可能性があるため、重機だけで掘り進めず、初期段階は必ず手掘りで安全確認を行います。基礎作りの段階では、既存部と同じ配合比率でモルタルやコンクリートを調整し、温度や湿度など現場環境に応じて硬化時間を管理します。ブロック積みでは、通りと水平を何度も確認しながら積み上げることで、既設部との境目が目立たない自然な仕上がりを実現できます。仕上げに向けた埋め戻しや砕石敷き込みでは、層ごとに丁寧に転圧を行い、地盤沈下や排水不良を防ぐことがポイントです。特に工場や倉庫など大型施設の場合、排水経路や使用頻度を考慮して、水が溜まりにくく、メンテナンスしやすい構造を意識することが大切です。竹山美装のように、現場の状態に合わせて計測・調整・仕上げを細部まで行うことで、延長工事であっても初期施工と同等の強度と美観を維持することができます。つまり、延長という部分的な施工であっても、全体のバランスを見据えた設計と職人の丁寧な作業が、完成度を左右する最大のポイントとなります。